物件探し
相続したはいいものの、売却も利活用もできず、管理にさえ困る不動産……いわゆる『負動産』って、実際、どんな感じなんだろう?
なら、現地に行ってみる?調査の予定もあるし。
ぜひ行きまーす!
ということで、車に揺られること2時間弱!某県の2物件に足を運びました。
負動産のリアルをより感じていただくために、今回はなんと写真付きです。
特に最後の内容は、経験豊富な社長をもってして「レアケース」と言わしめるレベル。
どんな物件なのか、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね!
夫から相続した不動産。現在は妻である高齢女性が所有している。 約50年前(昭和50年ごろ)に更地状態で購入されたが、一度も利用されず。 希望売却価格は100万円程度だが、いまだに買い手は見つかっていない。
空地・空地・本物件・空地・空地・空地・民家・空地……みたいな区画でした。
GoogleMapで調べてみても、スーパーやコンビニも徒歩圏内にナシ。
とはいえ少数だけど使われている民家もあるし、車があれば暮らすのにも不便は無いのかも?ただ、よくある「田舎の住宅地」といった様子なので、素人の私ではどういう人にどういうアプローチをすればいいかはさっぱり思いつかなかった。
そもそも、50年も放置していた理由って?
いろいろあるだろうけど……考えられる可能性の一つは、原野商法による購入かな。それこそ、50年前には被害が多かったから。
原野商法とは?
値上がりの見込みがほとんどない原野や山林に対し、「もうすぐ高速道路が通るから」「リゾート計画が進んでいるから」といった謳い文句で、将来的に資産価値が上がると誤認させ、不当に買わせる商法のこと。
ちなみに、今は購入希望者に対してそういった説明をすること自体が宅建業法で禁止されているよ。
よかった、ちょっと安心しました……。
まあ、実際どんなやり取りがあったかはわからないから、あくまで可能性の話。もしかしたら販売業者も、その時は本当に価値があがる!と思って勧めていたかもしれない。
なるほど。でも、真相はどうあれ……実際のところ、現状はこの辺り、ほとんど空き家か更地ですよね。民家もちょっとしかないし……。
そうだね。でも、完全なゴーストタウンじゃない。それに、よく相談が来る空き家って、ここみたいに過疎化した住宅地にあることも多いよ。
なるほど……。ちなみに次の物件って、これよりもさらに難しいケースなんですか?
うん。でも、さすがに次はレアケースだよ。なんせ……物件所在の特定ができていないからね。
えっ!?
🚙💨<それってどういうことですか~!?
こちらも夫から相続した物件。現在は妻である高齢女性が所有している。
ケース1と同じく、はるか昔に購入してから一度も利活用されていない。
そのうえ、地図・公図で物件所在の特定が極めて困難なため、どの辺りに該当する土地があるのかを探す作業が必要。
怖すぎ。
主要道路からこの区画に入る道が狭すぎて、車で入れるのか心配になるレベルだった。
そしてなによりもこの区間、民家が一切ない。
伸び放題の雑草の中に不法投棄された粗大ごみの山や、窓ガラスが割られたまま放置されているプレハブ小屋もあった。空き家が犯罪に使われるリスクがあるとは聞いていたけど、それを肌で感じさせられた。放置されたあのどでかいコンテナで、いったい何が運ばれていたんだ……?なんて想像が頭をよぎるレベル。
もう、とにかく怖い。
一般的な2車線の道路が、こんなにも恋しくてたまらなくなるとは……。
もう帰りませんか?
早すぎ(笑)でも予想通り、土地の特定は難しいね。
そもそも土地の特定が難しいってこと自体が、素人の私には目がテンというか……お役所とか、お国に聞けばわかるものじゃないんですか?
ほとんどの場合はわかるよ。公図に載ってるからね。
公図とは?
法務局が管理している地図であり、土地や地番(土地の場所や権利の範囲を示すための番号)や道路などを記載したもの。
でも、今回は公図に載っていない……つまり、行政も正確に把握できていない土地なんだ。
そんなことある?
現にここにある。
……そりゃレアケースですよね……持ち主でさえ場所がわからないんですもんね?
うん。大昔に、自分じゃなく旦那さんが購入した不動産だからね。もしかしたら、相続するまで存在さえ曖昧だったかもしれない。
なるほど……。ちなみに、今回の場合はどんな対処方法があるんでしょう?
とりあえず市役所・法務局で再度情報収集、あとは近隣での聞き込み調査かなぁ……。それに、ソーラーパネルが置かれていた土地もあったよね。
あ、確かに!写真撮ってますよ。
こういう活用方法もあるのか……。
まあ活用するにも、土地の場所がわからないことにはどうしようもないんだけど……。
ですよね(笑)。それにしても、よく引き受けましたよね。私が不動産屋さんなら、どこにあるかわかんないですって言われた時点で匙を投げますよ。
まあ、誰かがやらなきゃならないからね。それに……こういう負動産が生まれる経緯を考えると、心苦しいし。
経緯ですか?
今はこうして、対応の難しい不動産になっているけど……購入時点では、こうなるなんて想像していなかったと思う。むしろ、明るい未来を描いていたはずだよ。将来、奥さんや子どもたちの役に立つ資産になればいいな……そんな想いで、無理をしてでも数百万のお金を集めて土地を手に入れたサラリーマンのお父さんだって多かったんだ。
そっか……それなのに、残された家族の悩みになってしまうなんて……。たしかにそう考えると、本当に心苦しいですね。
ここから購入時と同等の利益を得るのは難しいと思う。むしろ、タダで譲り渡すレベルじゃないと手放せない場合だってある。それでも、こういった不動産には、所有しているだけで発生するデメリットもあるからね。たとえば……。
負動産を持ち続けるデメリット
個人的には、いちばん最後がいちばん嫌かも。自分の代でなんとかしておかないと、また次の世代に面倒がかかっちゃいますもんね。
そうだね。今回紹介した物件も、どうにか解決に繋げられるよう努力するよ。
今回はレポ形式でお届けしました。いかがでしたか?
かなり難しい案件もありましたが、これが負動産のリアルです。
現状を進展させるためは、一人で悩まずに専門家に相談することが肝要でしょう。
各自治体の無料相談会や信頼できる不動産会社を知人に紹介してもらうなど、方法はさまざま。完全な解決には時間がかかるかもしれませんが、プロの力を借りることで、前進するきっかけは見つかるはずです。
どうしても相談先が見つからない場合は、ヒトツボへご相談ください。
みなさんが抱える問題が少しでも前に進み、明るい未来へとつながることを願っています。
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